本日のWEB界隈の話題を独占した製品はこちら。
思いどおりの日本語入力 - Google 日本語入力
http://googlejapan.blogspot.com/2009/12/google_03.html
まだベータ版ですが、さっそくインストールして試しています。
使ってみた感想
サジェスト機能が売りだと思うのですが、普通の変換精度についてもXPのMS IMEより高いような気がします(今のところ、気がするだけ)。
提案が出る分、わずかに持たつき感がありますが、我が家の環境ではそれほど気にならないレベルになっています。スペック低いPCとかだとどうなんだろう。
だいたい3文字くらい入力すると提案が出てきますが、1文字入力した状態でもタブを押すと提案がされます。どんな文字が推測されるのかなぁというのを見るのが、けっこう楽しいです。
特に芸能人とか有名人の名前を出したい時に、「じょんれ」と打てば「ジョン・レノン」が出ますし、「えるび」と打てば「エルビス・プレスリー」が出ます。一般的な入力ソフトでは変換しづらいスラングとか現代語なんかに対応しているので、そういった文章を打てば
学習機能も付いているようで、使っていると徐々に提案の質が良くなってきます。今後さらに使い込んでいけば、また使用感も変わってくるかも。
Windows版とMac版のみ作られているということで、先生、Linux版が欲しいですという溢れる想いを言葉にしたくなる人はけっこう多いんじゃないかなぁと思います。
開発の経緯とか見て思ったこと
このGoogle日本語入力、MeCabの作者の工藤拓氏や、入力予測ソフトPRIMEの作者の松弘幸氏が20%ルールから始めたものだそうです。
日本語解析の勉強をしていれば普通に名前を聞くことがあるような人が何人も所属しているというのが、Googleの凄いところだなぁ、と。
もし日本の一般的な企業の上流の人が同じようなソフトを作成しようと考えた場合、トップダウン式に「日本語入力ソフトを作るぞ。予算はこれだけだ」という話が降りてきて、その時点で空いているマネージャークラスの人がアサインされて、社内で使える人間を集めて、足りないリソースを補う為に協力会社に人を探してもらって外注して、といった流れが目に浮かびます。
そんな流れで作成が始まったソフトウェアがMS IMEやATOKと競合できるような製品になるかと言われると、よほど良い人材を引き当てない限り惨敗する姿しか想像できないわけですが、Googleならこれだけの精度のものがエンジニア主導で作れるのだなぁ、と。
今回のソフトはWEBと直接は連携しないクライアントアプリですが、Google的にはAndroidやChrome OSの将来を見据えた製品だったりするのでしょうか。
iPhoneの弱点としてよく日本語入力がイケてないという話を聞きますが、この入力ソフトがAndroid機に積まれるようになれば、日本市場では有力な武器になりそうな気も。
しかしこんな製品がフリーで本リリースされてしまうと、僕らのATOK様の将来がちょっと心配になるような気も。