パーキンソンの凡俗法則、もしくは自転車置場の議論という言葉がある。
「瑣末なことほど議論が紛糾する」という法則で、パーキンソンの法則(仕事の量は与えられた時間をすべて満たすまで膨張する、もしくは支出は収入の額まで膨張する)が提唱された書籍内で語られている。
「なんで自転車置場の色にまで気を使わなければいけないんですか?」とも呼ばれる。
例えば原子炉の建設計画に関する議論は、非常に重要な話ではあるけど専門家以外には理解できない単語が並ぶことになるので、広くたくさんの人の間で盛んに話し合われるような状況は発生しづらい。
ところが自転車置場を建設するという比較的どうでも良い話になると、誰でも議論に混ざることができる為、屋根はアルミにするのかトタンにするのか、色はどうするのかなどで白熱し、無駄に多くの発言がされたりする、というお話。
時事ネタを例に出してみると、冬季五輪の話題でモーグルやカーリングといった競技に対して詳細に語れる人は少ないので、その手の議論が盛り上がることは少ないけど、どこかの選手が公式のスーツをもの凄くルーズな着方をしていたなんていう話題については、本当にどうでも良いことだけど誰もが議論に参加できる為、妙に盛り上がってしまったりするような状況を指す。
プログラム関連のメーリングリストを眺めていると、この法則が当てはまりそうな光景をたまに見かけることがある。
ちょっと曲解した気がするので、下の記事とかも合わせてお読みください。
自転車置場の議論については、ここの記事が面白かった。
http://0xcc.net/blog/archives/000135.html
みなさんも、五輪選手の服装にやけにこだわったり、会議中に議題の本質とは外れたどうでも良い凡俗話をし出す人を見かけたら、「ああ、それはバイクシェッドだね」と爽やかに返してみてはいかがでしょうか。
上の記事にもリンクが貼られているけど、FreeBSDのQ&Aには「なんでバイク小屋 (bikeshed) の色にまで気を使わなければいけないんですか?」という項目が載っている。
http://www.jp.freebsd.org/www.FreeBSD.org/doc/ja_JP.eucJP/books/faq/misc.html#BIKESHED-PAINTING
バイクシェドの1つ下には「ひとつの電球を取り替えるのに、何人の FreeBSD ハッカーが必要?」という有名なジョークも載っている。面白いので、まだ読んだことがない方は是非ご一読を。
パーキンソンの法則(Parkinson's law)
http://d.hatena.ne.jp/daruyanagi/20090922/1253646188
引用込みで説明が載ってます。