先日W杯の日本戦が行われていた時、仕事の片手間にTwitterの検索を流して応援メッセージを目で追ったりしてみた。
途絶えることなく新着メッセージが流れ続けていた。随分な注目度だったようだ。
気になったのが、「けんごう」という文字の出現率の高さ。中村憲剛(4年連続ベストイレブン、アジア最優秀選手の最終候補にもなった)の読みも知らない人(出ている選手のうち、有名な数人しか認知していないのではないだろうか)が多く観戦していたようだ。その他のメッセージを見ていても、選手を知らないで発言していることが疑われる内容が多かった。
これは大変素晴らしいことだ。国という枠組みで分かれて試合をすることは、そのスポーツを普段それほど見ていない人にとっても、そのコンテンツを魅力的なものに変えてしまう。
そういえば、子供の頃に読んでいた漫画雑誌で、主人公がライバルと競い合って日本一になった後、次はライバルと手を組んで日本代表として世界と戦うという展開がよくあった。この枠組みはそれだけ分かりやすく、ハズレのない手法なのだろう。
この国という名のコンテンツは、W杯の他にも五輪や世界選手権、WBCなどが存在する。また、MLBで活躍する日本人も、国という名のコンテンツの一部に当たるだろう。
高校野球はもう少し狭い、県という名のコンテンツを使っている。視聴者は選手をほとんど知らない状態で見ているが、自分の地元のチームが活躍していれば自然と興味を持つ。
これはWebにおけるコンテンツ作りのも適用できることで、ワールドワイドなサービスにおいてはなんらかの数値を国ごとに出してユーザの対抗心を煽ったり、国内でのサービスでも地域ごとの数字を競い合わせるなどの形式が考えられる。
最近は位置情報サービスが少しずつ出てきているので、自社のサービスにちょっとした地域対抗要素を加えることは以前よりもハードルが下がっている。自社のサービスとの相性が良さそうであれば、取り入れることを考えても良いかもしれない。
というわけで、誰でも分かりやすく飛びつけて興味の取っ掛かりになる。W杯のような国を利用した大会は実に良質なコンテンツだと思った。
これで贔屓にしているチームの主力が海外に移籍さえしなければ・・・いや、2人とも前から欧州目指してるって言ってたし、おめでとうと言わなければ。少し寂しく思いつつ、でも、海の向こうへ行っても応援してます。