これもポメラに置いてあった文章。いつ書いたかは覚えてない。とりあえず貼っておく。
友達の友達(大学生)が就活中で苦労しているという話を聞いて「Githubにコード載せれば仕事なんてすぐ見つかるんじゃないだろうか」と思って書いたんだと思う。
こういう文章はあまり好きではないのだけど、なんで書いたんだろう。
私は三流大学の国分学科を1年で中退し、フリーターをしながら24歳まで遊んで暮らしていた。就職戦線の中では敗者どころかスタートラインにすら辿りつけなかった口だ。
現在、35歳。若年期に自堕落な生き方をしていた割には、自営業だけど年に900万くらいは売上があったり、資産の方も30歳の時点で8桁にはなったりと、それほど悪くない収入を得ている。
国税庁が出している統計を見た感じでは、同学年でそれなりの会社に就職した人と同程度の金額を得ているようだ。自営業という立場を勘案すると、少し低めに見積もる必要はあるが。
24歳の時に入ったIT系下請け企業で同僚だった人たち(私と同じか1〜2歳下の人が多かった。大学を出てない人も多い)も、真面目に勉強してた人はたいていそれなりの金額を得ている。逆に勉強してなかった人はそれほどでもない収入の人が多いようだ。
なので就活に失敗すると先が厳しいという話を聞いても、今ひとつピンと来ない。少なくともプログラマという職業においては、多少遅れてスタートしても勉強してれば2〜3年で巻き返せる。もちろんスタート地点が悪ければ挽回するのにそれなりの労力は必要になるけど。
私の最初に入った会社はブラックと呼ばれる区分に入っていたと思う。ただ、無茶なことばかりを言うだけではなく、ところどころ納得できる主張もしていた。
おまえたちはまともに就職もできなかったような底辺なんだから家に帰ってからも勉強しないとまともに食ってけなくなる。底辺の技術者は景気が少し変われば切られるけど、上位20%に入るようなエンジニアなら企業も手放さないし需要はなくならない。だからさっさと上位20%にならないといけない。
要約するとそんなようなことを言われていたように思う。24歳まで遊び暮らしていた私が社会的に底辺でないわけがないし、エンジニアという職もトレンドの移り変わりが激しく景気の影響も大きいので、もっともな話だと思った。
会社から課題図書とかを出されて業務時間外に読んだり(当然ながらその時間は給料は発生しない)、資格の取得を強要される(当然ながら受験費用は出ないし給料にも影響しない)こともあったが、それらはなんだかんだで自分の役に立つことなので、言われるがままに本を読み、言われるがままに資格を取った。
そうした強要については好ましいものと思っていたが、こちらにとって役に立たないような会社の雑務を無償でやるよう要求されることもあった(この辺りは実にブラックだったと思う)。そこについては適当な言い訳をしつつできるだけ逃げながら2年ほど勤めた。
IT業界の底辺というのはかなりレベルが低く、家で本を読んだりコードを書いて勉強していれば、2年も経つと上位20%には入れる。
もちろん底辺の中で20%という意味で、まともな会社(大きい企業という意味ではなく、まともなプログラマが集まっている会社)に行くと通じなくなる。しかし幸いなことにIT系の仕事の9割は底辺で行われているし求人も十分にある。そこそこにできるエンジニアになれば周りから必要とされるようになるし、うまく立ち回れば会社からそれなりの給料を引き出せるようになる。(うまくやらないと薄給のまま使い倒されるので、プログラミングの勉強と一緒に給料を引き出す方法も考えないといけない)
今の勢的がいつまで続くかはわからないが、少なくとも現状では学歴に関係なく実力で給料を得られる職種であり、今後需要が減ったとしても必要なプログラムを作れる技術は、別の仕事をする時でも事業を立ち上げる時でも役に立つと思われる。
そんなわけで、現段階では就活がうまくいかない時はとりあえずプログラムを書けるようになって、Githubにかっこいいコード(例えば面白いVim scriptなんかが置いてあったら良くも悪くもインパクトは強いだろう)を載せてしまえば良いのではないか。
私の知り合いの会社(小規模で給料は安いけどフリーダムで面白い感じのところ)なら、まともに人と会話ができて、内容や質はさておき面白いコードを考えて作っているような人がいたら喜んで採用するだろう。
そんなことを、就活に苦労している人の話を又聞きしながら思った。