引き続きポメラの中身の整理中。これは内容的にだいぶ昔に書いたヤツだと思う。
自炊の消失パターン
・HDDの故障等でデータを消失する
自炊の場合はデータを確実なストレージに保管する必要がある。自宅のストレージに置きつつ、同時にDropboxなりS3なりGoogleドライブに置いておけば、消失する可能性は小数点以下になる。最も安全な手法と言える。
1台のHDDにのみ保存している場合は、電子書籍よりも失われる可能性は高くなる。数年以内にそのHDDが壊れる確率は、Amazonが倒産する確率よりもずっと高い。楽天と比べても。
電子書籍の消失パターン
・サービス会社が潰れて引き取りてもない状態になる
・対象商品が発禁になり、サーバから消される
Kindleユーザが気になるところは、Amazonが潰れる可能性はどの程度か、Amazonが電子書籍から手を引く可能性はあるかという点。これは長い人生の中では十分にありえること。IT企業だろうが、堅い食品関連の企業だろうが、潰れる時は潰れるし、儲からないなら事業はなくなる。
Amazonが潰れる可能性もKindleから手を引く可能性も直近ではあまりない。10年は問題ないのではないだろうか。ただそれ以上先を見ると、そもそも世の中がどうなっているか想像できない。他の革新的な媒体が生まれてそちらに人が移る可能性だってある。
紙の書籍が失われるケース
・本棚に置ききれずに破棄する
・人に貸したまま返ってこない
・飲料をこぼす
・火事等の災害
本好きにとって、自宅に蓄積される本の量は格納できる限界まで増大する(パーキンソンの法則)。よほど広い書斎を持っている人を除けば、買った本の多くは置ききれなくなり捨てる必要が出てくる。
災害等で消失する可能性もある。平成24年の建物火災は25,525件。仮に1/5の5000件くらいが世帯の本に影響が出る火災だったとして、居住建物は全国に5000万くらいあるらしいので、1年で見ると0.01%。30年くらいのスパンで見ると0.3%。
地震、台風、水害等も合わせると、それなりに現実味のある数字になると思われる。それでも電子書籍が失われる確率よりは低そうだ。
紙の書籍は「大切な数冊」を取っておくには良い手法だと思われる。また十分な大きさの書斎を持っている人にとっては、電子書籍と比べても安心感の強い媒体だと言える。
感想
結論として、自炊はやはり最強である。自宅+どこかのストレージサービスに置いておけば消失する可能性はゼロと言える。でも一番手間でもある。
個人的には本というのは溜め込むものじゃなく、読みたくなったらまた買えばいいやというものなので、実はあまり消失については気にしていない。本棚に置けるスペースはいつも限界だから、買った本の8割は読み終わったと同時に捨ててしまうし、気に入った本を人に貸して返ってこなくてまた買うなんてこともしょっちゅうだし。
そんな中でも「これだけは手放せない」という本もあって、それら数冊が目の前にあってくれれば、あとは一時的なサービスで十分かなと思う。